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パーソナルバリアフリー基準

「行けるところ」ではなく、「行きたいところ」へ!

「バリアフリー」って、なんでしょうか?

障害の種類は無数にあります。同じ車いす使用者でも、その人の年齢や身体の状態によってバリアとされる場所や種類は違います。
視覚障害者でも、全盲と弱視、盲導犬連れかどうかなど、状況はさまざまです。

例えば、上半身に力が入る車いす使用者は、低い段差なら自力で越えていけることもありますが、電動車いすの方にとっては段差は大敵です。かわりに、電動車いすなら長い坂道でも上がっていけます。また、車いすを使用していても、少しなら歩けるし階段も上がれる、という方もいます。 さらに、個人行動なのか同行者がいるのか、介助する方の年齢や性別、経験によっても、「何がバリアとなるのか」、言い換えれば「何がバリアフリーなのか」は千差万別なのです。

車いすでおかげ横丁散策

年齢、性別、文化の違い、障害の有無によらず、誰にとってもわかりやすく使いやすいことを目指した設計をユニバーサルデザインと呼びます。しかし、それを観光地に当てはめて、段差のまったくない施設だけをバリアフリーだ、ユニバーサルデザインだ、と言って紹介するだけでは、旅行者は、自分にとってはバリアフリーといえる場所や、バリアを越えてでも行きたいと願っている場所の情報を得ることができません。

展望台からの眺望

とりわけ観光においては、バリアは当然のようにあり、むしろバリアこそ観光の醍醐味、と言えることも少なくありません。

山や海をフィールドとする自然系のレジャーはバリアを越える楽しみそのものですし、神社仏閣には石段や砂利道など、俗世とのバリアがどこかに必ずあります。知らない街を散策することや方言もバリアの楽しみです。外国語ができないからと、海外に行かない人はいないでしょう。

つまり、旅のバリアフリーで大切なのは、どこがユニバーサルデザインになっているかではなく、旅行者本人が何を楽しみたいか、なのです。 そこで私たちは「パーソナルバリアフリー基準」という相談システムを開発しました。

パーソナルバリアフリー基準

「パーソナルバリアフリー基準」とは、行けるところに行くのではなく、旅行者が行きたいところ、楽しみたいことを実現するために、旅行者一人ひとりの状況に合わせて情報提供や旅行アドバイスを行う相談システムです。

相談のイラスト

「パーソナルバリアフリー基準」では、障害者の数だけバリアの種類もある、という考えに基づき、「段差がなければ〇」といった画一的な基準ではなく、その施設をすべて詳しく調べあげ、「バリア」も含めてありのまま紹介するのが特長です。また、施設調査にはできるだけ障害を持つ当事者たちにも参加してもらい、「身体が不自由な観光客の視点」でバリアフリー調査を行うことで、信頼できる情報を集めています。

たとえば…

  • 長~いスロープの先にある、絶景の展望台

    展望台での写真
  • 入口に階段があるけれど、魅力的な博物館

    博物館
  • 客室内にあるバリアフリーなユニットバスと、入口に段差がある貸切展望露天風呂

    段差のある露天風呂
  • ユニバーサル対応の13万円の宿と、リーズナブルなビジネスホテル

    ユニバーサル対応客室

あなたならどこを選びますか?

このサイトには、三重県の観光スポットや宿泊施設の中から、あなたが行きたいところを見つけ、旅を実現していただくための判断材料となる情報をたくさん集めました。
私たちが提供する情報をもとに、ぜひみなさま自身が判断してください。

もちろん、気になることや心配なことは、私たちが一緒に考えます。
「三重県に住む友達にちょっと聞いてみよう」
そんなふうに、お気軽にお問い合わせください!

「パーソナルバリアフリー基準」は伊勢志摩バリアフリーツアーセンターが開発したシステムで、現在では、全国各地のバリアフリーツアーセンターでこのシステムに基づいたバリアフリー旅行相談が行われています。